~紅龍の夢~

巻の一 PANDORA'S BOX ─パンドラの箱─

あらすじ

追放同然に人界に来た魔界の第二王子サマエルは、人間の少女ジルを弟子として、静かに暮らしていた。
だが、確執ある兄、第一王子タナトスや、敵対する神族の急襲等により、彼の平穏な生活は徐々にかき乱されてゆく。

紅龍の夢のプロローグ的な話です。

~登場人物~

<サマエル>
本編の主人公。魔界の第二王子。

<ジル・アラディア>
人族の少女でサマエルの弟子。強い魔力を持っている。

<イナンナ>
ジルの父方の従姉で、三歳年上。

<タナトス>
サマエルの兄。魔界の第一王子。
傲慢(ごうまん)な性格で、粗暴な言動が目立つが、ジルには優しく接するようになる。

<ベルゼブル>
魔界王。サマエル達の父親。

<アイシス>
サマエル達の母。サマエルを出産後すぐに死亡。

<イシュタル>
ベルゼブルの異母妹。サマエル達には叔母に当たる。

<プロケル>
魔界の公爵。猫眼の公爵、氷剣公とも呼ばれる。ベルゼブルの従兄に当たる。

<ダイアデム>
“貴石の王”の称号を持つ、魔界の貴族。外見は11~12歳の少年。

<マンモン>
魔界王の下、魔界を四つに分割統治するデーモン王の一人。西のデーモン王。

<イーサ>
サマエルを付け回し、勝負を挑んで来る魔法使い。

<大天使ミカエル>
魔界と敵対関係にある天界、その天使長。タナトスとは特に仲が悪い。